痛みの恐怖-回避モデルは、
痛みが持続する主要な要因の一つとして提唱された
心理社会的なモデルです。
このモデルは、急性の痛みが慢性的な痛みに移行するメカニズムを説明するために使用されます。
痛みの恐怖-回避モデルは以下のようなプロセスがあると考えます
① 組織損傷・疼痛
個人が怪我や疾患による痛みを経験します。
② 破局的思考・疼痛に対する恐怖
痛みに対する恐怖や不安を抱きます。この恐怖回避信念は、痛みが悪化したり身体に損傷を与えたりするという考えに基づいています。
③ 回避・過剰警戒
個人は痛みを回避するために活動制限や避ける行動をとります。これによって日常生活や社会的活動への参加が制限されてしまいます。
④ 不活動・抑うつ・身体機能障害
回避行動や活動制限によって不活動となり、身体的な活動や運動が制限され、筋力・柔軟性の低下などの機能障害を起こします。合わせて心理的な不安や抑うつ症状が増加する可能性があります。
⑤ 疼痛の増強
活動制限や身体的・心理的な機能低下によって、痛みが増強される可能性があります。これは痛みの恐怖回避信念が強まり、慢性的な痛みのサイクルにつながることがあります。
このモデルは心理的な要因(恐怖回避信念)が痛みの体験と活動制限の関係に影響を与え、慢性疼痛を増悪させると考えられています。
対処法としては
段階的に活動量を増やすことを提唱されています
痛みの怖さや「動いたら痛い」という
過剰な認識が患者さんの不活動につながり、
それによって身体機能障害が生じています。
もちろん痛みはあると思いますが
セラピスト側でどういうように動かしたら痛くないのか?
を探りつつクライアントと確認しながら段階的な運動を進めていきます。
ボディケアグリーンズ 森田