新潟市中央区で開業22年目にして常に最先端の整体技術。カラダ作り・カラダ使い・姿勢の達人の店。 コア、体幹,ビューティー,ボディメイク,姿勢,歩き方 【姿勢の戦略】「ニュートラル」は究極のゴール。しかし、整体師がなぜ「後ろ荷重」から始めるべきと語るのか?

【姿勢の戦略】「ニュートラル」は究極のゴール。しかし、整体師がなぜ「後ろ荷重」から始めるべきと語るのか?

皆さん、こんにちは。新潟市で22年間、ボディケアグリーンズという整体サロン&パーソナルトレーニングジムを経営している整体師の森田です。

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体の不調、慢性的な疲労、そして姿勢の崩れ。これらの問題の根幹には、少なからず「重心の位置」が関わっています。私たちがどの瞬間に、足裏のどこに重力という名の負荷を預けているかで、発動する筋肉と、負うべき負担が劇的に変化します。

「前荷重」「後ろ荷重」「ニュートラル」。どれが一番良い立ち方なのか、という問いは、永遠のテーマです。運動パフォーマンスの最適解が、体が最も調和した「ニュートラルポジション」であることに異論はありません。

しかし、25年間、数多くのクライアントの体を診てきた結果、私は一つの結論に至りました。それは、現代の一般の方にいきなり「ニュートラルを目指せ」と言っても、機能しないということです。

なぜなら、その体の多くは既に、極度の「前荷重」に固定されているからです。

今日は、なぜこの前荷重が危険なのか、そして、究極の理想であるニュートラルへ到達するために、まずは戦略的に「後ろ荷重」を意識するべき理由について、深く掘り下げていきたいと思います。


1. 現代人の9割が陥る「前荷重」の罠

私たちの体は、長時間のデスクワークや、椅子に座る習慣、そしてハイヒールなどにより、無意識のうちに重心が前方に偏っています。

🚨 前荷重が引き起こす機能の崩壊

前荷重(つま先・前もも優位)の状態が常態化すると、以下の深刻な問題が発生します。

① 裏側の筋肉の弱化(サボり)

重心が前に逃げると、お尻(臀筋)と太ももの裏側(ハムストリングス)といった体の後ろ側の大きな筋肉群が、重力に対して機能する必要がなくなります。結果として、これらの筋肉が極端に弱化し、「サボり筋」と化します。

② 膝と腰への過剰な負担

裏側の筋肉がサボると、体の衝撃を吸収する役割が、関節に集中します。特に、膝関節や腰椎(腰の背骨)が過剰な剪断力や圧迫を負うことになり、慢性的な膝痛や腰痛の根源となります。

③ 腹圧の喪失と姿勢の崩れ

前荷重姿勢は、骨盤が前傾するか、または体幹が不安定になり、腹圧(体幹の安定性)が失われやすい状態です。お腹の力が抜けることで、無意識に「反り腰」「猫背」といった歪みを引き起こし、それがまた重心の前方への偏りを助長するという悪循環に陥ります。


2. ニュートラルへの「戦略的後退」の哲学

究極の姿勢であるニュートラルとは、足裏全体に均等に重力がかかり、体幹の安定筋(腹横筋、骨盤底筋など)が静かに機能している状態です。衝撃吸収性が最大化され、エネルギー消費効率が最も良い、最も美しい立ち姿です。

しかし、前荷重で固まっている現代人にとって、「均等に立とう」としても、既に体が前傾の癖を「正常」と記憶しているため、意識的に後ろへ「戦略的に後退」することから始める必要があります。

🔑 後ろ荷重が「裏側の力」を目覚めさせる

日常生活での姿勢改善の第一歩として、「後ろ荷重(かかと・お尻優位)」を意識する戦略を推奨します。

  1. 裏側の活性化: 意図的に重心を股関節・お尻の軸に戻すことで、弱化していた臀筋とハムストリングスを強制的に目覚めさせます。これは、沈黙していた体の「力の源泉」を再起動させる作業です。
  2. 骨盤の安定化: 裏側の筋肉が機能すると、骨盤が安定し、不必要な前傾や後傾を防ぎます。
  3. 腹圧の自然な回復: 骨盤が安定することで、腹圧が自然に入りやすい状態が生まれます。これにより、特別な努力なしに、体幹が安定し、腰への負担が軽減されます。

後ろ荷重を意識することは、決して後ろに倒れることではありません。それは、長年の前傾姿勢を是正し、真のニュートラルへ向かうための「矯正のプロセス」なのです。


3. 日常生活で「重心革命」を起こす実践法

この「戦略的後退」の意識は、特別な運動時間に費やす必要はありません。日々の立ち方、歩き方、そして座り方の一瞬一瞬に組み込むことができます。

① 立ち方:「股関節ヒンジ」の意識

  • 意識の転換: つま先や前ももではなく、足裏の真ん中、あるいは少し踵寄りに重心を感じます。
  • 実践: 椅子から立つ、物を拾うなど、体を曲げる動作をする際、膝や腰ではなく、お尻を斜め後方に突き出す「股関節ヒンジ」を意識します。この動作が、裏側の筋肉を効率よく活性化します。

② トレーニング:「裏側」を優先する

もし筋力トレーニングを取り入れるのであれば、臀筋とハムストリングスを優先的に鍛えるべきです。

  • デッドリフト(特にルーマニアンデッドリフト)やヒップスラストなど、股関節の伸展(後ろに蹴り出す)動作を重点的に行い、体の後ろ側の力を再構築します。

体の土台を安定させるためのこの「重心戦略」への投資は、疲労から解放され、美しい姿勢を手に入れるための最も賢明な投資です。

あなたの立ち姿は、あなたの未来の健康への投資です。まずは「後ろへの意識」から、体の土台を再構築していきましょう。

ご予約・お問い合わせはこちらからどうぞ。 [電話025-225-8180]

整体師 森田 ボディケアグリーンズ 代表

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