皆さん、こんにちは。新潟市で21年間、ボディケアグリーンズという整体サロン&パーソナルトレーニングジムを経営している整体師の森田です。
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「体に悪いものは摂取しない」 「良質な食事を選び、不足分はサプリメントで補う」
現代の健康意識が高い層にとって、これはもはや常識であり、生活への「投資」です。私たちは、最高の体を目指して最高の燃料を注ぎ込むことに、時間と費用を惜しみません。
しかし、私は、その「摂取の努力」が、半分以上無駄になっている人が多いという現実を臨床で目の当たりにしています。
最高の栄養も、身体がそれを「活用する力」がなければ、ただ体の中を素通りし、老廃物として排出されます。
今日は、この「摂取」と「活用」の非対称性について、整体師兼トレーナーとしての視点から考察します。
1. 栄養素が「血肉化しない」残酷なメカニズム
なぜ、私たちは最高の食材を選んでも、その恩恵を十分に受けられないのでしょうか?その根本的な原因は、「体の停滞」にあります。
① 血液は「流れる」ことでデリバリーする
栄養素やサプリメントは、消化吸収された後、血液に乗って全身の細胞に届けられます。この「デリバリーシステム」のポンプ役を担うのは、心臓だけではありません。筋肉の収縮こそが、血液を末端から心臓へ送り返す、第二、第三のポンプです。
- 動かさない身体: 長時間同じ姿勢でいると筋肉が収縮せず、血液やリンパの流れが滞ります。栄養素は、必要な細胞の元へデリバリーされにくくなり、血管や臓器の周囲に「渋滞」を起こします。
- 動かす身体: 運動は血流を劇的にポンプし、栄養素を細胞の隅々まで強制的に運び込みます。栄養素の利用効率を高めるためには、この物理的な「流れ」が不可欠なのです。
② ミトコンドリアという名の「工場」の稼働率
栄養が細胞に運ばれた後、それが「エネルギー」に変換される細胞内の工場が、ミトコンドリアです。ミトコンドリアは、脂肪や糖を燃焼させ、ATP(エネルギー通貨)を生成します。
最新のミトコンドリア研究では、運動がミトコンドリアの活性化を促し、その数を増やすことが示されています。
しかし、体を動かさない状態が続くと、ミトコンドリアの活動は鈍り、いわば「工場の稼働率」が低下します。結果として、細胞に届いた栄養素(特に脂肪や糖)はエネルギーとして利用されず、そのまま体脂肪として蓄積されやすくなります。つまり、摂取したビタミンやアミノ酸も、細胞の「工場」がサボっている状態では、その効果を最大限に発揮できないのです。
2. 「不必要な意識」が栄養活用を妨げる
健康のために「栄養素」を深く意識することは重要です。しかし、体の使い方に意識を向けない「栄養偏重主義」は、様々な機能不全を招きます。
① 姿勢の歪みとデリバリーの非効率
体が歪んでいる、例えばストレートネックや猫背の姿勢では、胸郭(肋骨)の動きが制限されます。胸郭の動きが制限されると、深い呼吸ができなくなり、全身の酸素供給効率が低下します。
酸素は、ミトコンドリアが栄養を燃焼させるために不可欠な要素です。呼吸機能が低下した体では、どんなに良質な栄養を摂っても、デリバリーに必要な酸素が不足するという、致命的な問題が生じます。
② ストレスによる「吸収の壁」
運動不足や姿勢の歪みからくる慢性的な体の緊張は、自律神経のバランスを乱し、消化器系にも影響を与えます。ストレス優位の状態では、腸のぜん動運動や栄養の吸収効率が低下し、せっかく摂った栄養素が十分に吸収されず、体外に排出されやすくなります。
この状態は、最高の栄養素を摂取しても、「栄養が吸収されるのを拒否している体」になってしまっていると言えるでしょう。
3. 整体師が提案する「栄養を血肉化させる」3つの習慣
摂取した栄養素を「無駄」にしないためには、「運動」を単なるカロリー消費と捉えるのではなく、「栄養のデリバリーシステムと活用工場を稼働させるための起動スイッチ」として捉え直すことが大切です。
1. 動作の意識:体の「流れ」を取り戻す
日常の一歩一歩に、正しい体の使い方を意識することが、デリバリーを促します。
- 股関節を使う: 椅子から立ち上がる時など、膝や腰だけでなく、お尻を斜め後方に突き出す「股関節ヒンジ」の動きを癖づける。これにより、下半身の大きな筋肉が活性化し、血流を力強くポンプします。
- 姿勢を整える: 整体やパーソナルトレーニングで、胸郭の柔軟性と脊柱の分離を取り戻す。これにより、呼吸が深くなり、酸素供給のインフラが改善されます。
2. 「活用工場」を刺激する負荷運動
有酸素運動だけでなく、筋力トレーニング(負荷運動)は、ミトコンドリアを増やし、活性化させる最も効果的な手段です。
- 週2〜3回の筋力トレーニング: 自分の体力に合わせたスクワットやローイングなど、全身の大きな筋肉を刺激する運動を習慣化しましょう。運動直後は、筋肉が栄養素を積極的に取り込むため、このタイミングでのタンパク質や栄養補給は特に効果的です。
3. 「休息の質」を高める
深い睡眠は、日中に使われた栄養を「定着」させ、細胞を修復する時間です。運動や整体で体の緊張を解放し、自律神経を整えることで、睡眠効率(睡眠中の栄養活用率)を高めることが、究極の活用法と言えるでしょう。
結論:「活かせる体」こそが、最高の投資
最高の栄養、サプリメントへの投資は素晴らしいことです。しかし、その投資を何倍にも増幅させるのは、あなたの「活かせる体」です。
摂取と活用のバランスが整って初めて、あなたの健康と美は、本質的な輝きを放ち始めます。
もしあなたが、
- 「サプリを飲んでいるのに効果を感じない」
- 「何をしても体が疲れやすい」
- 「最高の栄養を最大限に活かしたい」
と感じているなら、それは体の「エンジン」の稼働率をチェックする時かもしれません。
まずは、最高の栄養を活かせる「スムーズに回るエンジン」を、ボディケアグリーンズで一緒に取り戻しましょう。
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整体師 森田 ボディケアグリーンズ 代表