昨日いらっしゃった、、、

お客様は数年前から続く左足裏の痛みに悩まされ、ランニングを続けられた結果、膝裏内側に新たな痛みが生じ、運動を断念せざるを得ない状況に追い込まれました。整形外科での治療も、痛み止め、リハビリ、インソールなど様々な試みにもかかわらず効果が見られず、運動中止による痛みの軽減と引き換えに、今度は24時間続く痺れに苦しめられることとなりました。

東京の神経専門病院でも改善が見られず、「どこにも問題が見当たらない」「症状と付き合っていくしかない」という医師の言葉に、お客様は深い絶望感を抱えておられました。

しかし、20年前にお世話になったボディケアグリーンズを思い出し、藁にもすがる思いで再び来院されました。

私がお客様の身体に触れた時、医師の言葉とは裏腹に、そこには様々な問題が潜んでいることを感じました。

まず目に付いたのは、左母趾の著しいねじれです。お客様によると、痺れの発端もこの母趾であったとのこと。

長年のリウマチ患者の施術経験から、私は指の調整を得意としていますが、お客様の母趾の状態は、骨や関節だけでなく、筋膜自体がねじれて硬化しており、リウマチ患者に似た深刻なものでした。

丁寧な施術により、どうにか足先のアライメントを整えることができましたが、今度は膝裏内側の癒着の強さに驚かされました。

いわゆる鵞足炎と呼ばれる症状で、縫工筋、薄筋、半腱様筋といった脛骨に付着する筋肉群が、まるで絡み合った糸のように強く癒着していたのです。

さらに、左の大転子に繋がる中殿筋、小殿筋、梨状筋にも同様の癒着が見られ、それが原因で骨盤の歪みも生じていました。

これらの癒着は、神経や血管の通り道を圧迫し、痺れを引き起こしていた可能性があります。

私は、全身の筋膜の繋がりを意識しながら、細部にわたる調整を施しました。

施術後、お客様は痺れと痛みが消失し、初めて足裏が地面をしっかりと捉えている感覚を得られたと、喜びの声を上げてくださいました。

痺れの原因となる神経や血管の圧迫を解放し、筋膜の滑走性を回復させることで、症状の改善を目指しました。

長年の苦しみから解放されるまで、お客様に寄り添い、共に歩んでいきたいと考えています。

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