昭和のスポ根は時代遅れ?でも「根性」ってホントに必要ないの?

「おい、貴様!その程度で根をあげるな!根性無しが!」

昭和のスポーツ現場では、こんな怒号が飛ぶのが日常茶飯事。鉄拳制裁だって、今じゃ考えられないけど当時は「愛のムチ」なんて呼ばれてた時代もあったんだ。

時代は令和。スポーツ科学はめざましく進歩し、トレーニング理論は進化、栄養学も発展した。昔みたいに「気合と根性!」だけで選手を鍛え上げる時代は終わったんだ。

でも、ちょっと待ってほしい。

確かに、科学的なトレーニングやメンタルケアは重要だ。怪我のリスクを減らし、選手の能力を最大限に引き出すためには、もはや必須と言えるだろう。

だけど、最後の最後、アスリートを勝利に導くのは、もしかしたら「根性」なのかもしれない。

例えば、マラソンを想像してみよう。42.195kmを走り抜くには、どんなに科学的なトレーニングを積んでも、最後は「もうダメだ…」という限界を超える精神力が必要になる。

これは、スポーツ心理学で言うところの「メンタルタフネス」だ。苦痛やプレッシャーに耐え、目標に向かって粘り強く努力する力は、まさに「根性」と呼ぶにふさわしい。

最新のトレーニング理論でも、高強度インターバルトレーニング(HIIT)のように、限界を超える負荷をかけることで、心肺機能や持久力を向上させる方法が注目されている。これも、ある種の「根性」を必要とするトレーニングと言えるだろう。

もちろん、「根性」だけで全てが解決するわけではない。科学的なトレーニングとメンタルケアがあってこそ、「根性」は真価を発揮する。

昭和の時代のように、精神論だけで選手を追い込むのは時代遅れだ。しかし、「根性」を完全に否定してしまうのも、また違う。

科学的な知識と「根性」をバランス良く組み合わせることで、アスリートはさらなる高みを目指せるのではないだろうか。

コメントを残す

Related Post

心身の不調管理における身体的アプローチ:その重要性とメカニズム心身の不調管理における身体的アプローチ:その重要性とメカニズム

現代社会において、ストレスや生活習慣の乱れなどにより、心身の不調を抱える人が増加しています。心身の健康を維持するためには、精神的なケアだけでなく、身体的なアプローチも非常に重要です。 身体的アプローチが心身に好影響をもた […]

売ったもん勝ち より 買ったもん勝ち売ったもん勝ち より 買ったもん勝ち

営業とはなんぞや 商売とはなんぞや という例えで 昔からよく 熱帯地域にヒーター売ったり 極寒の地にクーラー売ったり そういう 不必要なものを売ってなんぼ みたいな話があるが これに関して 私は長い間 ずっと考えているよ […]

グリーンズというアートグリーンズというアート

ボディケアグリーンズは単なる整体サロンやトレーニングルームではありません 私たちが提供するのはいわば「身体のためのアート」 施術やパーソナルトレーニングの際私達が心掛けているのはまるで仕立ての良い服を作るようにあるいは美 […]

叱る指導:短期的な効果と長期的な弊害叱る指導:短期的な効果と長期的な弊害

スポーツ指導において、叱る指導は、古くから用いられてきた手法の一つです。しかし、近年、その有効性と弊害について、様々な議論がなされています。 叱る指導の短期的なメリット 叱る指導の長期的なデメリット 叱る指導の問題点 叱 […]