整体で筋肉を調整するってどういうこと?その2

『サボってる筋肉』について説明する前に

まずは例として

肩甲骨に繋がってる筋肉のいくつかを見ていきましょう

↑肩甲骨の背面内側から上腕に向かって走る

棘上筋(上腕外転)、棘下筋(上腕外旋)、小円筋(上腕外旋と内転)

 

↑肩甲骨の裏側(胸側)で上腕に繋がる肩甲下筋(上腕内旋)

↑肋骨と肩甲骨を繋ぐ前鋸筋(肩甲骨を前外側に引く、肋骨の挙上、肩甲骨回転)

↑肩甲骨内側を引き上げる肩甲挙筋、菱形筋

三角筋

僧帽筋

他にも小胸筋とか、、、、

まあ肩甲骨一つとって見ても

これだけいろんな筋肉が繋がってるのですね。

 

それぞれの筋肉にそれぞれの役割があるのですが

一つの動作=一つの筋肉の働き ということはなくて

いくつかの筋肉が連動して一つの動作が成り立つようになってます。

自分の出番がきたらサボってないで

しっかり働いて(収縮して)もらわないといけないのです。

じゃないと動作が成り立たないのです。

しかし実際は働かない筋肉がたくさんあるのです。

働かない筋肉のぶんを誰か他の筋肉が補っているのです。

これを代償運動と呼びます。

もちろんこれは

脊髄を司令塔とする神経系(この場合自律神経系ではなく体性神経系)の

感覚入力筋出力 

という電気信号がどれだけスムーズに伝達されるかどうか

そこに大いに影響を受けます。

感覚入力筋出力に関しては

PNF(Proprioceptive Neuromuscular Facilitation)

日本語で固有受容性神経筋促通法という難しい名前の手技が確立されております。

私のやり方は独自の手法ですが、ある程度即効性はあります。

アスリートであればトレーナーさんの力を借りれば良いと思います。

 

さらに言えば

直接その筋肉の働きが必要ないときには

今度は

できるだけ邪魔しない

足を引っ張らないことが大事

つまりしっかり緩んでもらわないと困るのです。

緩んでるだけではダメで

例えば肩甲骨に付着している筋肉であれば

肩甲骨とともに動いてくれないと困るのです。

 

つまり

肩甲骨の動きを伴う動作をするときには

肩甲骨に付着する筋肉は

(収縮して)主体的に動く場面でも

(弛緩して)受け身に回る時でも

どちらも動いてくれないと困るのです

(姿勢を保持するための筋肉の役割はまた別の話になります。)

しかしこれが様々な理由により動かなくなっているので

動く筋肉に変えていかないといけないのです。

 

それができて初めて

良い姿勢も作れるし

コリや痛みのない体

動きやすい体を獲得できると考えております。

 

少なくとも

単純に硬いからほぐすとか

関節可動域がないからストレッチする

それだけではないのです。

bodycare GREENS 森田

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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