皆さん、こんにちは。新潟市で22年間、ボディケアグリーンズという整体サロン&パーソナルトレーニングジムを経営している整体師の森田です。
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首や肩、背中で誰もが感じるあの不快な「コリコリ感」。骨でも脂肪でもなく、その正体は、言うまでもなく筋肉です。しかし、このコリの発生メカニズムは、私たちが想像するよりも遥かに複雑で、「内側の筋肉の異常」と「外側の筋膜の異常」がダブルで組み合わさることで、極めて頑固な状態になっています。
今日は、この「コリコリ」の正体が持つ「二重のロック」のメカニズムを解剖学的にひも解き、なぜ一般的なマッサージでは根本解決に至らないのか、そして私たちが追求する緻密な施術の必要性について、深く掘り下げてお話ししたいと思います。
1. コリの構成要素:筋繊維と筋膜の「共謀」
私たちが触れることができるコリコリした部分を構成している主な要素は、以下の二つの組織です。
🔑 筋繊維(筋肉)の硬結:内側のロック
- 筋繊維とは: 筋肉は、収縮・弛緩という動きを生み出すための繊維性の組織です。通常は柔らかく、しなやかな構造をしています。
- 硬結の発生: コリコリしている状態とは、この収縮構造を持つ筋繊維の一部が、局所的な負荷によって勝手に強く縮んでしまった状態(硬結)です。これは、特定の筋線維が過剰な指令を受け続けた結果、異常な収縮を起こしてロックされている状態だと解釈できます。
この筋繊維の硬結こそが、コリの「内側の要因」です。
🔑 筋膜の癒着:外側の固着(コラーゲン繊維の変性)
筋膜は、筋繊維の束の外側を覆っている、薄い膜状の結合組織です。この筋膜を構成する主成分はコラーゲン繊維です。
- 癒着の発生メカニズム: 筋繊維の束が硬結し、その集団が長時間硬くなっている状態が続くと、その外側にある筋膜も硬くなります。筋膜を構成するコラーゲン繊維は、一部が密集して硬くなっている時間が長くなると、架橋(クロスリンク)と呼ばれる異常な結合が生じることがあります。
- 可動性の喪失: この架橋が発生した結果、コラーゲン繊維が癒着し、ゴワゴワと縮こまってしまいます。癒着した筋膜は、伸ばした時に伸びにくく、動かした時にスムーズに滑らない状態になります。
例えるなら、筋肉のコリは、束ねたゴムバンド(筋繊維)のいくつかが勝手に強く結びつき(硬結)、さらにその周りを包むラップフィルム(筋膜)が熱で溶けてバンドにくっついてしまった(癒着)ような状態です。この結びつきが強ければ強いほど、外から触ったときに硬いしこり(コリコリ感)として感じられるのです。
2. 根本的な原因:局所負荷と滑走性の破綻
筋肉が硬結しているのは、その部分に局所的な負荷が継続してかかり続けていたためです。この負荷は、日常生活における悪い姿勢、不適切な体の使い方、あるいは仕事を取り巻く環境から発生します。
🚨 揉むだけでは解決しない二重の壁
一般的なマッサージは、主に筋肉の硬結(内側のロック)を、圧迫と揉みほぐしで一時的に解消しようとします。しかし、
- 筋膜の癒着(外側の固着)が残る: 外側の硬い筋膜が残っているため、内側の筋繊維を一時的に緩めても、すぐにまた引っ張り戻されてしまいます。
- 滑走性の破綻: 癒着が残っているため、関節を動かしても筋膜の層同士がスムーズに滑らず、可動域の制限や痛みが解消されません。
したがって、コリとは、縮んで硬くなった筋繊維の束(硬結)と、それによってくっついて動きにくくなった筋膜(癒着)が合わさって生じたものであり、どちらか一方のアプローチだけでは根本的な解決にはならないのです。
3. 整体師森田の哲学:超微細な感覚による「層の分離」
私たちが追求する施術は、この「二重のロック」を解き放ち、体本来の滑らかさを取り戻すことです。
- 緻密な触診: 1ミリの精度で、筋膜と筋繊維、そしてその周囲の組織の層がどこで、どのように癒着しているかを正確に読み解きます。
- 層の分離(リリース): 力任せに揉むのではなく、癒着した層を、指先の超微細な感覚を使い、優しく、しかしパワフルに分離させていきます。これにより、筋肉は初めて異常な収縮から解放され、筋膜も本来の弾力性を回復します。
この緻密なアプローチによって、お客様の体は、「ただ柔らかくなった」という状態を超え、「スルスルと滑らかに動く」、真に機能的な状態へと変化していくのです。
長年のコリを根本から断ち切り、体が持つ本来の軽やかさを取り戻したい方は、ぜひ一度、この「二重ロック解除」の施術を体験してください。
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整体師 森田 ボディケアグリーンズ 代表