【胸椎圧迫骨折】Y様の場合

皆さん、こんにちは。新潟市で22年間、ボディケアグリーンズという整体サロン&パーソナルトレーニングジムを経営している整体師の森田です。

https://www.instagram.com/greens_niigata

昨日、私のサロンに非常に困難なケースのお客様がいらっしゃいました。高齢のクライアントで、胸椎(胸の背骨)を圧迫骨折され、激しい痛みのために寝返りすら打てない状態。当然ながら、病院での治療が最優先されます。

患部である骨折部位は、もちろん直接触れることができない。一般的なマッサージや、無理なストレッチは、骨折の治癒を妨げ、痛みを悪化させるリスクしかありません。

この、「目の前にお客様の苦痛があるのに、その痛みの根源に直接触れられない」という状況こそが、私たち治療家の真価が問われる瞬間です。


1. 患部を避けて、全身の「防御システム」を解く

圧迫骨折による激痛は、体全体を過度な防御反応(防御性収縮)の状態に固定します。体は「これ以上動くな」と全身の筋肉を硬直させ、その緊張がさらなる痛みを増幅させるという悪循環に陥ります。

私の第一の目標は、この「体のパニック状態」を解くことでした。

🚨 足裏からの「神経系のリリース」

患部から最も遠い場所から、体の過緊張を解き放つアプローチを行いました。

  • 足裏の筋膜・神経系のリリース: 足の裏には、体のあらゆる場所と繋がる筋膜や神経の起点、終点が多く存在します。私は、足裏からふくらはぎにかけての筋膜及び神経系の緊張を緻密に解放しました。これにより、遠隔操作のように全身の過剰な防御反応(防御性収縮)を解き、体の緊張を根本から緩める効果を狙いました。

🚨 胸郭の微細な活性化(動きの代償を防ぐ)

骨折部位を動かせなくても、その周囲の肋骨や脊柱の椎骨は、「動かないでいる」ことによって硬化していきます。

  • 胸郭・脊柱の活性化: 患部から離れた脊柱や肋骨の動きを、極めて優しいタッチで促し、一つ一つの椎骨が分離して動けるように活性化させました。脊柱の他の部分が柔軟に動くことで、骨折部への負担を「逃がす」構造を作り出します。

この戦略は、「触れないからこそ、全身を調律する」という整体の哲学を体現するものです。血液やリンパの循環を促し、患部の治癒環境を整える上でも不可欠なプロセスです。


2. 「痛みの中でも生きる」ための動作習得

痛みが強いために、お客様は寝返りも打てず、日常生活の動作一つ一つが困難な状態でした。このままでは寝たきりになるリスクが高まります。

🔑 痛みの出にくい「体の使い方」を教育する

私は、お客様の今の状態でも「痛みが出た時にどう対処するか」「どうすれば安全に体を動かせるか」という具体的な方法を徹底的に指導しました。

  • 生活の中でのエクササイズ: 痛みが少ない姿勢でできる、胸郭の動きを促す微細な呼吸エクササイズや、足裏の感覚を呼び覚ます練習。
  • 力の入れ方の学習: 動作中に、どこに力を入れるべきか、どこを完全に「オフ」にすべきかという、リスクを最小限に抑えるための体の使い方の学習に集中しました。

私の知見を全て使い、今できるであろうことは全てやったつもりです。しかし、この仕事は、施術が完了したら終わり、ではありません。


3. 技術を超えた「人間的な責任」と回復への約束

高齢者の回復は繊細で、肉体的な要因だけでなく、「不安」が痛みを増幅させるという心理的な要因が強く影響します。

  • 不安と疼痛の連鎖: 痛みが続くことで「もう駄目か」という不安に苛まれ、それが交感神経を優位にし、さらに痛みを増強させるという悪循環に陥ります。

私は、このお客様の孤独な闘いに寄り添い、希望を持ち続けていただくことが、治療家としての最後の責任だと考えました。

施術後も、ご自宅でのご状態が気がかりです。私は、お客様の不安を少しでも軽減し、回復への希望を繋ぐため、時々電話をして大丈夫か確認してみようと思っています。

専門的な技術の提供だけでなく、その技術の先にある「人間的なケア」と「責任感」。この二つが融合して初めて、本物の治療家としての仕事が完遂されると、私は信じています。

ご予約・お問い合わせはこちらからどうぞ。 [電話025-225-8180]

整体師 森田 ボディケアグリーンズ 代表

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